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納得した手作りの味を。内門精肉店

「人が作っているものは何でも作りたくなっちゃうのよねえ。」と話してくださったのは、内門精肉店の内門サナエさん。
両親の代から始まった精肉店を高校卒業後に継ぎ、もう60年以上。現在はひとりでお店を切り盛りされています。

人気商品である「自家製味噌を使った豚の味噌漬け」の味噌は、内門さんの手作り。
なんと味噌は麹菌からつくっており、米と麦を合わせて麹菌を培養されています。
商品として販売はしていないものの、内門さんの手作りのものは味噌にとどまらず、甘酒、三杯酢、黒小豆、鳴門金時など。ご自身の畑でニンニク、トマト、じゃがいもも作られています。野菜の種は県外から取り寄せたりと、ご自分で作ることにこだわりを持ってらっしゃるのです。

お店自慢のホルモンミックスは、ずっと変わらない手作りの味。
「既製品の味付けを味見したんだけどね、私の好みではなかったのよ~。」と、納得するまで試行錯誤してもう20年以上になります。
「近所のお母さんがね、ホルモンなら子どもがみんな食べるって言って、もうずっと買いにいらしてたの。それで去年、そこのご主人が亡くなったから夏休みにその娘さんが帰っていらしてて。そしたらね、その娘さんが『この前食べたらね、やっぱり昔の味やった。』って。それで、『姉ちゃんも欲しいと思うから、(ホルモンミックス)送ってくれる?』って言って、送ったんですよ~。」と嬉しそうに話してくださいました。

味付けは何かと伺うと、「それは企業秘密。ははは~。」と言われてしまいましたが、ずっと変わらず、懐かしい味。食卓の真ん中にどん、と置かれて、家族みんなの大好物になるのだろうなと想像がつきます。

注文をしてくださる方々に対して内門さんは、「信用して、内門のもんがよいと言ってくださる方には、ちゃんとしたものをね。まあ実直っていうか、私のこだわりを信じてね。小さいけど、ねぇ、小さい店だけど、やっぱりお客さんがうちを信頼して内門の肉を買ってくださるわけだから、それにはちゃんと応えていきたいです。」と、真剣なまなざしで話してくださいました。

内門精肉店の外観

「うちみたいな小さいお店の写真、載せんでもいいのに~。」と言われたのですが、「この前、娘が羊羹ですごく有名なお店に初めて行って、『母ちゃん、我が家と同じくらい小さくて年季が入ったお店だったけど、おいしかった~。』って。そういうこともあるんよねえ。」と少し誇らしげな表情で、嬉しそうにそのエピソードを話してくださいました。

長年営んでいるお店だからこそできる対応があること。また、内門さんのこだわりを信頼して買いに来られるお客さんがいるということが、小さくても長く愛され続けるお店だということを証明しています。

内門さんは今日も、こだわりのものをつくっていると思いますよ。

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この記事は、ふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」にて掲載したものです。

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