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丁寧に引き継いだ本物の味~禧明館~

創業84年目になる禧明館を営んでいるのは、長濱修一さんと、恵子さん。修一さんのお父さんが旅館業と一緒にうなぎ屋を始めたのがきっかけでした。

禧明館のうなぎは「地焼き」といわれる焼き方で、「蒸し」をいれない西日本に多い焼き方をしています。「蒸し」を入れない分、焼きは特に重要。最近では熱を平均的に通しやすいためガスや電気が使用されることが多いですが、禧明館ではこだわって炭焼きをしています。炭は錦江町内の炭焼き職人、唐仁原さんが作ったものを使用しています。

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「炭焼き工房とうじんばら」の唐仁原さん。すべての工程はもちろん、使う道具まで手作りというこだわりをもった炭焼き職人さんです。

炭焼きの良さは、炭に落ちたタレが煙となり、鰻の表面にあたって燻製のようになること。これによって炭火の香ばしい香りがあり、外はサクッと、中はふんわり焼き上げることができるのです。焼き担当の恵子さんは、「焼きは一生というけれど、ほんとにそう。鰻にも個性があるから、上手に、均等に焼くのはほんとに難しい」とおっしゃいます。土用の丑の日がある夏は暑さとの闘いで、多い時は一日に5時間も焼きに徹する時があるそうです。

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焼き担当の恵子さん

そしてもちろん鰻のタレも、代々受け継いだ配合と作り方で作っています。「うなぎの焼き方とタレは、絶対に真似できないよ」と自信をもって話してくださいました。

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修一さんは、「おやじからは何も教わってないけど、とにかく見よう見まねでやってて...。(手を何回もケガしたから)だんだん小っちゃくなってきた(笑)」と冗談交じりにうなぎを扱う難しさを語ってくれました。

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「一里離れたら一味落ちるっていう昔の言葉があるでしょ?郵送だと味が落ちてしまって本当の味ではないから。やっぱりここで食べるのが一番おいしいから、食べに来てほしいな」

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気まぐれで販売される、幻のうなぎおにぎり。
看板を見つけたらラッキー!

先日も、ふるさと納税で頼んでくださった方がわざわざ食べに来られて、さらに関東のご自宅用にもお土産で買って帰ってくださったそう。禧明館のお客様はリピーターの方が多く、「ここのはなんかもう一度食べたくなる」とよく言われるのだとか。この「なんか」は、禧明館が代々受け継いだこだわりの焼き方、タレ、そしてお2人の人柄を含んだものなんだと感じました。

うなぎの消費量がトップクラスの鹿児島。大隅半島は、温暖な気候と良質な地下水が豊富で、鰻の養殖地に恵まれています。禧明館の大隅産うなぎ。ぜひ、本物の味かどうか確かめに来てみませんか。


禧明館のうなぎが食べられる。ふるさと納税はこちらから⇩

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取材・執筆 錦江町未来づくり専門員 馬場みなみ

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